入宮して18年を経て媚娘は皇后に冊封された。
儀式の為、太極殿へ向かう階段で会話する二人。
「そなたと朕は頼り合う間柄かもしれぬ。恋慕の情よりもな」
そう媚娘に語り掛ける雉奴。
「私と陛下は一蓮托生の間柄だけではなくお互い守り合う仲なのかも
この先にどれだけの困難があろうと私は陛下に寄り添い共に歩みます」
「私をお選びになったからには欠点も含め全部受け入れて下さい」
と応える媚娘。
「そなたが妻でいてくれるなら他には何も望まぬ」
雉奴はそう応じた。
そして「高陽の死に関わっているのか」と媚娘の目を見つめて尋ねる。
媚娘は少し時間を空けて微笑みながら何も言わず首を横に振った。
媚娘の皇后冊封を読み上げる瑞安。
忠は媚娘に献上する為、「孝子伝」を筆写して必死に練習している。
その姿を見て側近たちは不憫だと言い、長孫無忌の支持を得るべきだと進言する。
忠は、長孫無忌に接近するも袖にされたと明かす。
母親である栄国夫人が媚娘からの贈り物と文を送り返してきた上、もう文を寄こすなと言ってきたと瑞安から報告を受け考え込む媚娘。
そして長孫無忌は相変わらず門閥の大臣たちと会っており、程知節も訪れていたと知らされる。
媚娘、媚娘に薬を持って来た女官、瑞安と話をしている時、黒猫が現れる。
媚娘は、宮中に黒猫が頻出していることそしてそれが蕭淑妃が戻ったと噂になっていることを知る。
媚娘が黒猫におびえ切っているという噂を流すよう瑞安に命じる媚娘。
媚娘は、一人政務を続けているが、なぜか思うように手が動かない。
中風の発作を起こした雉奴は数時間意識を失っていたがようやく目覚めた。
朝議に出席するため起き上がったものの、再び発作が起き意識を失ってしまう。
そこへ西州から援軍の要請が届く。
出席できない雉奴の代わりに媚娘が朝議に出席。
雉奴に仕える太監から陛下の言葉として「今日の朝議は皇后を朕の代わりとする」と大臣達に告げられる。
大臣達は驚き、ざわめく。
長孫無忌らは軍事は大事なことであり陛下が決めることだとして媚娘に散会を提案する。
しかしそこに西州から援軍をいそぐよう要請が来る。
葱山道行軍の大総管を誰にするかで関隴集団と寒門が揉める中、媚娘は寒門の程知節を将軍につけさらに関隴集団から兵権を奪った。
媚娘は、異論を唱えようとする者に「陛下の勅旨です。背くものは死罪に」と言い朝議を乗り切った。
関隴集団は自分たちの立場が悪くなったのは媚娘の立后にあると話し合っている。
将軍には関隴集団の者を陛下に奏上するよう長孫無忌にお願いする。
媚娘は瑞安から黒猫の手がかりを見つけたと報告を受ける。
媚娘は、明崇儼が処方した中風の薬を雉奴に飲ませる前にまず自分が試めしていた。
薬を飲んだ後、具合が悪くなったと明かし今回の薬を雉奴に飲ませないよう申し渡す。
明崇儼は雉奴の病状は悪化の一途をたどっており瀉血という危険を伴う治療法しかないと言う。
しかし媚娘は雉奴の命を危険にさらしたくないとして他の方法を探るよう指示した。
また媚娘は明崇儼に黒猫の噂により乱れた人心に落ち着きを取り戻すため鳥獣をてなずけられる者を探して欲しいと頼む。
一連の会話を隠れて立ち聞きしている女官の姿があった。
猫の鳴き声で飛び起きる忠。
忠は、王氏の霊前に一日も早く帝位について媚娘を排除すると誓う。
その部屋には複数の黒猫が飼われており、忠は食事を与えようとしている。
そこへ誰かが訪ねてきた。
小刀を構え警戒する忠。
~我的感想~
この回でも呉王に触れられることはなかったです。
呉王は唯一の良心だったので呉王ロスです。
そして王徳さんもいなくなりました。
新しい人が王徳さんポジションに就いてました(誰よ?状態です)
王徳さんも円満隠居なのか何なのか触れられずじまい。
バッサリ検閲の罪は重い‥。
雉奴にとってかなり信頼できる人だったと思うので大丈夫でしょうか。
皇后冊封儀式の時の会話は、これから共に歩むことを確認しあっていい場面。
ただ高陽公主の件を媚娘は否定しましたが、雉奴は信じてないですよね。
雉奴にとって高陽公主を亡き者にしたことより、媚娘が本心を明かしてくれなかった事の方が大事な問題な気がするので否定された時どう思ったかなと気になりました。
でもそれでも媚娘を受け入れてましたね。
雉奴の代わりに媚娘が一人で朝議に出席して堂々と乗り切りました。
西州から援軍を急かす要請が来たことでその緊急性に乗じて関隴集団から兵権を奪いましたが、反撃できず何ともいえない表情をしていた長孫無忌が印象的です。
媚娘は手ごわいと感じたでしょうか。
一方しめしめ感満載で勢いづき調子に乗ってる李義府がいい味出してます。
分かり易くて器が小さくて利に聡くて人間臭い。
李義府役の俳優さん大好きです。他の作品、役でどう演じてるのか是非とも見たくなりました。
雉奴は病が進行して心配ですが、媚娘は中風の薬を自分の体で試してたんですね。
雉奴と媚娘の仲の良いシーンも増えてきてうれしいです。
黒猫の件では迷信事と思い法要行うという解決案を提案する瑞安に対し迷信を信じずそれよりわざと黒猫を恐がっているという噂を流して欲しいと命じ策を立てていこうとする媚娘、いいですね。
成長した忠は、マイナスの魅力が満載になってました。
小さい頃は可愛くて小賢しいタイプで媚娘と対立する悪役になったとしても魅力あるキャラに仕上がってるかも思っていたのですが陰湿な青年になってました。
皇后になった媚娘と昔頼りなかった瑞安が信頼と実績を積んで行ってて(悪事の共犯も重ねつつ)そんな二人を見るのも楽しいです。