江福海の「福子は死にました」という言葉を聞いた華妃は、何も知らない様子で話をする。
華妃は、江海福の態度を見て「疑っているの?」と責め立て
「今後蒸し返すなら黙っていない」
ときつく言いつけた。
宮中で恐ろしい出来事を立続けに目の当たりにした甄嬛は、流朱と浣碧に
「私たちを敵と見なすのは夏常在だけじゃないわ」
「華妃は手段を選ばない
目をつけ罪に問われたら一族皆殺しになりかねないわ」
と沈んだ口調で話す。
植木の蟻の動きがおかしいと見ている佩児に気づく甄嬛。
蟻が避けて通っている場所を掘り返してみると壺が埋められていた。
騒ぎに駆け付けて来た康禄福は、芳氏のものではないかと言い、流産前は寵愛を受けており、その時賜わった香料ではないかと推測する。
壺を開けてみると鼻につく匂いがし、一同顔をしかめる。
甄嬛は、妙な噂になるのでこの事を口外しないよう言い含めた。
甄嬛は、温侍医を呼ぶよう頼む。
甄嬛は、参拝の日に温侍医が言った言葉を信じていいか確認、温侍医は
「永遠に尽くしましょう」
と答えた。
甄嬛は、「夜伽は嫌よ」と本心を打ち明けた。
温侍医も望まないとしながも
「いずれその日は訪れる、早い方がいい」
と助言した。
甄嬛は温侍医に植木の下から見つけた壺の中に入っていた物を見せ、芳貴人が流産したことに関係あるはずの物でそしてそれは何者かの仕業だと話し、芳貴人は今も真実を知らないと続けた。
温侍医は、気づいて幸いだと言い、甄嬛のことを一生守ることで約束を果たすと誓う。
甄嬛が木の下から見つけた物は、強力な麝香で正しく使えば良薬になると教えてくれた。
「とても怖いの」と言って涙ぐむ甄嬛に温侍医は「大丈夫です」と声をかけた。
温侍医は、皇后に甄嬛が病にかかっていると報告し、他の小主に影響があるといけないので甄嬛から隔離するよう助言した。
皇后は雍正帝に夜伽に新小主を選べると伝え、陛下の前に小主達を加えた札が並べられる。
皇后は、甄嬛が病気になった原因が華妃が甄嬛らの前で夏冬春に一丈紅を与えたことにあり、一丈紅を受けた夏冬春が不自由な体になったことも明かす。
華妃はやり過ぎだと非難する皇后だが、雍正帝は乱暴を働けば罰せられて当然だと庇う。
皇后は、甄嬛が福子の遺体を目撃したことも付け加えた。
雍正帝は、福子の件に対する華妃の反応を皇后に尋ねる。
皇后は、華妃が事故だと言っていたが江福海は腑に落ちないと言っていたと返事。
雍正帝は、華妃のことをよく調べるよう皇后に命じた。
そして雍正帝は、沈眉荘の札を選ぶ。
雍正帝に夜伽の相手に選ばれた沈眉荘は、嬉しそうにはにかむ。
養心殿の寝床で待つ雍正帝の元に沈眉荘が太監たちに抱えられ運ばれて来た。
翌日、常熙堂には沈眉荘が好きな菊の花が雍正帝からたくさん贈られてきた。
雍正帝も訪れ常熙堂という名には風流がないと言い、菊が好きなら「存菊堂」に改名するといいと薦める。
そして沈眉荘に後宮の管理を学ぶよう命じる。
戸惑う沈眉荘は、雍正帝に沈眉荘の聡明さを見込んでのことだと言われ
「ぜひやらせて下さい」と承諾する。
臥せっている甄嬛の元に剪秋が見舞いにやってきた。
薬を飲む甄嬛の様子を観察する剪秋。
剪秋は、夏冬春が一命を取り留めたものの、もう歩けなくなった上に華妃の命令で冷宮送りになったと明かす。
そして沈眉荘が夜伽に選ばれたと告げる。
「私は運がなかったのですね」
力なく答える甄嬛。
皇后は、斉妃に第三皇子の母親なのになぜ華妃が先にあいさつするのか、腹が立たないのかと尋ねる。
斉妃は、第三皇子は寵愛を受けていないし自分も年を取って雍正帝から疎んじられており実家の後ろ盾がある若い華妃には負けると答えた。
皇后は長い目で見るよう諭し、皇子たちが早逝したことで第三皇子が長子となっているので子のない華妃より斉妃の方が貴いと励ました。
それでも嘆く斉妃に皇后は、「好きになるよう仕向けなさい」と叱った。
散歩中の華妃は、太監たちが菊の花を運んでいるのを見かけ自分に届けられるものだと思い込み、先に拝ませてもらおうと言い、お付きの者が呼び止める。
太監は、気まずそうに運んでいる菊は存菊堂に運ぶ物だと明かす。
それを聞き怒りの表情になる華妃。
「存菊堂」と書かれた偏額が飾られ嬉しそうに眺める沈眉荘と宮女たち。
華妃は翊坤宮にある菊を運び出させ、今後翊坤宮では菊を禁じると命じた。
沈眉荘は、皇后に会いに行く途中、太監とぶつかり水が服にかかってしまい予定より遅れてしまう。
沈眉荘が遅れ来たことを咎める華妃たち。
華妃は、罰として沈眉荘と咸福宮の主位である敬嬪二人に二か月の俸禄没収を提案するも皇后は、二か月は年越しになるとして一か月とすることに決めた。
華妃に対しても遅れないよう話す皇后に陛下が自分を放そうとしないと言い出し
「その際どちらのご命令を聞けばよいので?」
と尋ねる。
「もちろん陛下のご命令よ」
と皇后は冷静に答えた。
それを聞き満足気な表情で去って行く華妃、ため息をつく皇后。
皇后は、江福海から福子は死後井戸に捨てられたという報を聞き驚く。
そして雍正帝が福子に声かけしたことで華妃が不機嫌になったという話を聞き、華妃が関わっていると結論付け、ありのままを雍正帝に報告するよう指示した。
華妃は、敬事房の記録を確認し沈眉荘が2回、富察も2回夜伽があったことを知り、多すぎると怒る。
頌芝は、華妃は7回だと慰めるが、華妃は二人がつけ上がる前に手を打たないと話し、富察貴人を呼ぶよう指示、「じっくり教え込むわ」と言った。
墨をすらされている富察貴人は、汗をぬぐっている。
その姿を宮女に足をもませながら眺めている華妃。
富察貴人が手を痛そうにしている姿を見て華妃はほくそ笑む。
陛下は家臣を集め、反乱が起き情勢が安定していない青海を平定するため年羹堯を撫遠大将軍とし岳鍾琪と共に青海へ向かわせるよう命じた。
皇后は、雍正帝に福子の件を聞いたか尋ね、後宮は諍いが絶えないと訴えどうすればよいかとお伺いを立てる。
雍正帝は、それが後宮というもので自分への情があるから嫉妬してしまう、責めるのは忍びないと言い辛抱強く対処するよう諭す。
そう言われ「はい」と答える皇后。
甄嬛に仕える太監たちは、自分達の現状を嘆き、甄嬛の状態がこのままだと自分達も巻き添えになると話し合っていた。
康禄福は、「どの小主に仕えるか策を講じるとしよう」と言った。
茶を取りに来た浣碧は、佩児に無礼な態度を取られた上、太監たちがが麗嬪の元へ行こうと相談している話を聞いてしまう。
扉を開け
「身の振り方が決まったのならさっさと伝えたら?」
と憤りながら言った。
康禄福は、浣碧をにらみつけ厳しい顔で
「それもそうだ 小主に会う」
と言い放つ。
康禄福は、甄嬛に「もうお仕えできません」
そう言って土下座し頭を下げた。
~随感~
一丈紅を受けた夏冬春は歩けなくなった上、冷宮送りになっていたことが明かされました。
生意気で横暴だったとはいえこの展開は、あまりにもあんまりな話。
あのキャラだったのでこれからも出演するのかと思っていたのにあっさり退場してしまいました。
甄嬛が病を理由に夜伽を先延ばししている間に、知的美人枠の沈眉荘が陛下のお気に入りになりました。
太監たちに横抱えされながらベッドに連れて行かれる姿にビックリ。
妃賓も太監たちも大変です。
沈眉荘が気に入られたことで華妃が不機嫌に。
華妃は、遅刻を名目にして沈眉荘に罰を与える策に出ましたが、これは始まりに過ぎないですよね。
もう一人の富察貴人も墨をすりすりし続けるという謎の嫌がらせを受けていましたが
これからはそれどころではない何かが待ってそうです。
華妃の兄である年羹堯が雍正帝にとってなくてはならない存在だとはいえ、華妃を庇いすぎる雍正帝に苛立ちを覚えました。
病気を理由に夜伽を先延ばしできている甄嬛ですが、温侍医が言ったようにいずれその日は訪れるし、甄嬛が誰かに似ているようなので雍正帝に気に入られそうですね。
甄嬛に仕える者達の態度が変わってきましたが、何といっても康禄福の変わり様が凄い。
初めて会った時からずっとえびす顔だったのに甄嬛への寵愛の見込みがないと勝手に判断して本性むき出しの怖い顔を浣碧に見せてました。
えびす顔からの親分反社顔は怖すぎ。
でも甄嬛の前ではまた偽キャラになってましたが‥。
今回も楽しめました。
次回も楽しみです♪