甄嬛達は、側室用の偏門を通って入宮した。
甄嬛の行き先が碎玉軒と聞いて顔が曇る芳若。
沈眉荘は、立派な常煕棠に案内される。
安陵容は、案内された延禧宮で夏冬春と出くわす。
夏冬春は安陵容を見て機嫌が悪くなる。
甄嬛も碎玉軒に案内され、首領太監である康禄海、掌事宮女・崔槿汐からあいさつを受ける。
甄嬛は、流朱と浣碧の手を取り「私達は運命を共にする仲ね」と言い、共に守り合っていくことを誓った。
甄嬛の元に皇后から贈り物と三日後に景仁宮へ来るようにとの伝言が康禄海から届けられた。
そして華妃に仕える太監・周寧海も甄嬛を訪ねて来た。
甄嬛は、崔槿汐から華妃は皇后に匹敵する勢力があるので気を抜かないようにとの助言を受けた。
華妃は、甄嬛、沈眉荘には贈り物を届けたが安陵容には何も贈らなかった。
夏冬春や他の小主への贈り物を携えた太監たちが安陵容の前を通り過ぎていく。
夏冬春の元には剪秋が直接挨拶に訪れ、江南の生地が贈られた。
機嫌よく剪秋を見送る夏冬春は、何も届けられていない安陵容に嫌味を言い、華妃から贈られた品は、皇后から贈られた品より見劣りすると得意げに話す。
その話を周寧海が聞いており、不機嫌な顔になる。
甄嬛の元に淳常在があいさつに来た。
甘いものが好きな淳常在は、その場に置かれていた点心を次々に食べる。
沈眉荘と甄嬛が花を愛でている所に安陵容がやって来た。
甄嬛は、入宮するにあたりお供を誰も連れて来ることができなかった安陵容の為に菊青を仕えさせることを決めた。
沈眉荘も安陵容に似合いそうな生地を届けさせると気遣う。
甄嬛は、二人に跪いてお礼を言う安陵容に三人で一緒に後宮に入ったのだから助け合うのが当然だと言い、三人互いに手を握り合う。
皇后の前で挨拶する小主達。
そこへ華妃がやって来た。
小主達は、皇后に続いて華妃に挨拶をしたが、華妃は小主達を跪かせたままにし、内務府から贈られた翡翠の質が悪いと話し出す。
そして翡翠は、年配の人に似合うものだから皇后に差し上げますと言った。
皇后は断り、跪いたままの小主たちを立たせるよう促す。
華妃は、夏冬春に声をかけた後、沈眉荘のことを雅だと言い、甄嬛のことは質素な身なりでも美しさは隠せないと褒めた。
沈眉荘は、華妃のことを
「天香国色です。
蛍ごときが輝きを競えましょうか」
と褒め返したが、華妃は「天香国色とは皇后を表すのでは?」と指摘した。
言葉を返すことができない沈眉荘。
「皇后は太陽で、華妃は輝く明珠でまばゆい限りです」
甄嬛が助け舟を出した。
「利口な者が増えたわね」不機嫌そうに言う華妃。
皇后たちとの顔合わせの会終わりに甄嬛、沈眉荘、安陵容三人で歩いていると夏冬春が
「皇后だけでなく華妃を持ち上げるなんて敬服するわ」
と嫌味を言いにやって来た。
なおも沈眉荘に絡む夏冬春。
その様子を後ろから見ていた華妃に夏冬春の延禧宮での横暴な振る舞いを告げ口する頌芝。
今度は安陵容の態度が気に食わない夏冬春は、殴りかかろうとするが周寧海に止められる。
そこで華妃が姿を現した。
華妃に対しても安陵容が不遜だから諫めただけだと言い張る夏冬春。
華妃は「後宮の主を気取るつもり?」と責め
「夏常在に“一丈紅”を与える
その血で色づかせてもらうわよ」
と言い渡す。
一丈紅とは、板で腰より下を血糊になるまで打ちつける宮中の刑罰との説明を周寧海から聞いた夏冬春は膝から崩れ落ち、華妃に対して懸命に許しを請うが華妃は無視する。
そして華妃は、甄嬛たちも軽率であり反省するよう注意して去って行った。
華妃の残酷さを目の当たりにし怖がる三人。
そこに「きゃー」という叫び声と共に宮女が走って来る。
甄嬛が「何事か」と尋ねるが答えることができない様子で去って行く。
その後から来た太監は、「井戸の中をのぞいてみたところ‥」と言ってから言葉が続かない。
甄嬛は「見てくる」と言って井戸に近づくと井戸の中に女性の死体が見えた。
恐怖に震える三人。
福子が井戸で死体となって発見されたとの報告を受けた皇后は驚き「華妃に与えた宮女なのよ」と憤る。
そして華妃が夏冬春に“一丈紅”を与えたことも報告される。
皇后は、夏冬春の件は自業自得で福子の不慮の死とは訳が違うと言い放った。
碎玉軒に戻ってきた甄嬛はショックを受けたままだったが、皇后より明晩から新しい小主も伽の準備をせよとの言葉が伝えられる。
華妃の元に皇后の使いで江福海が訪れると華妃は機先を制し
「あの福子は一体誰の回し者なの」
と詰問し始めた。
江福海は「単なる宮女」と答えるが華妃は
「皇后の後ろ盾があるから福子は鼻持ちならないの?」
と再度責める。
それでも皇后の後ろ盾があることを否定する江福海。
華妃は、福子が自分の髪を梳いていた時、顔を傷つけたので叱ったら逃げ出したまま戻ってこないと怒る。
江福海が「福子は死にました」と告げると
「死んだ?」
と驚いたように返す華妃。
~随感~
入宮したての小主たちにも容赦ない華妃が描かれておりました。
跪く小主たちをなかなか立たせない陰湿な嫌がらせから出血するまで板で打ちつける実力行使までその時の気分次第でやりたい放題の華妃です。
華妃が一番悪いのは当然ですが、頌芝も夏冬春の横暴な行状をわざわざ告げ口したり(そのせいで一丈紅の刑罰が与えられてしまうことに‥)、周寧海が一丈紅の刑の内容を説明する時の表情がこれから残酷な刑が待ち受けている夏冬春をあざわらうかのようなものだったので不快でした。
華妃の権力を笠に着てるだけの二人ですが、こういう人間の嫌な面を表情込みで描いていて、いいですね、いいドラマになっていきそうです。
ミニ華妃のように思っていた夏冬春でしたが、早くも退場となるのでしょうか。
先々が楽しみなキャラだったのですが、いきなり重い刑罰をもらってびっくりしました。
前回匂わせで終わっていた福子が井戸の中で無残な遺体となって発見。
皇后の息がかかっている者だったからなのか、陛下の声掛けで警戒されたのか、簡単にあの世に送られてしまって不憫でした。
皇后の使いの者が何の用で来たのかわかっているので、機先を制して生きている前提で平然と福子の話を持ち出す華妃、一筋縄ではいかない悪女です。
それにしても華妃のけだるそうな話し方と事あるごとに髪をさわる仕草、癖になります(´艸`)
華妃の攻撃に対して冷静にチクリとだけ反撃する皇后ではありますが、相当我慢して感情を殺してる感じなので、心の奥底では何を考えているのかわからない怖さがあります。
話数が多いので、ストーリーがゆったり進んでいくのかと思いきや展開が早くて面白い!!