魏徴は真の敵は魏王であるとし、魏王は韋家と手を組み後宮を味方につけようとしていると指摘。
今最も寵愛されているのは媚娘、その媚娘の宿敵は貴妃。
敵の敵は友と話し手を組むことを勧める。
問題は二人が後宮に近づけないことだと話す。
二人の会話を盗み聞きしていた皇太子妃は笑顔になる。
魏徴は今晩旧邸に来るよう誘う。
媚娘を訪ねた淑妃と楊青玄は
「急がないと手遅れになる」と家探しを始める。
寝床の下から呪いの人形を見つけた楊青玄。
そこへ春盈たちが貴妃の愛猫を探す名目でやって来た。
目的の物が見つからず不満げな春盈。
淑妃は媚娘に毒を見分ける道具を与え陰謀は始まりにすぎないと言った。
そしてこれからは何事にも注意しないと命を失うか自分のように薬を手放せなくなると忠告する。
淑妃はこれまで他の妃嬪や大臣たちから陥れられ無実を証明するため苦しんだ日々だったと語る。
それからいつか「女帝武氏」の予言が唐を揺るがすようになった時、陛下は国か愛する女のいずれを選ぶと思う?と問う。
「陛下は無情な方なのでしょうか?」
と言う媚娘に
「そうではない、一国の主だからこそ思い通りにならぬことも多い」
と諭した。
李世民から馬場に呼ばれた媚娘は獅子驄という名の馬をプレゼントされる。
貴妃は春盈に淑妃から送り込まれた侍女を始末することと獅子驄に血の匂いを嗅ぐと暴
れ出すようになる草を与えるよう命じた。
媚娘は李世民にこれまでの思い出の場所すべて巡りたいとお願いする。
楼台から天灯を見つけた媚娘。
李世民は「そなたも飛ばしてみるか?」と言う。
獅子驄のエサに細工する者がいた。
天灯を手作りする媚娘と李世民。
3つの願いがあるという媚娘。
一つは陛下の為に料理、二つ目は蘭陵王を踊ること、三つ目は叶ったら教えると話す。
李世民は、天灯が完成したら二人で飛ばそうと言い、三か月後狩りに行くので一緒に来るよう誘った。
獅子驄に乗る媚娘。
雉奴に馬に乗るよう言う李世民。
媚娘は、獅子驄に乗るよう勧める。
手を怪我し血が出た雉奴が獅子驄に乗った途端暴れ出し暴走し始める。
雉奴に追いついた媚娘は獅子驄に飛び乗り手綱をさばくがそれでも暴走する馬。
媚娘はナイフで馬を突き刺し崖ギリギリの所で馬から雉奴共々飛び降り助かった。
追いついた李世民は媚娘に雉奴をよく救ったと言い三人で抱き合う。
魏王と杜楚客は、媚娘が獅子驄を殺した件は排除するいい機会だと話合っていた。
そこへ長孫無忌ら重臣たちが李世民に謁見を求め集結したと報告が入る。
満足げな二人。
できあがった「括地志 第一巻」を点検する魏王。
満足げな表情で李世民に献上しようと話す。
~我的感想~
魏徴といういい後ろ盾がいるのになかなか言うことを理解しない承乾。
寵愛を独占したことで狙われ出した媚娘を助けてくれる淑妃様ですが、体が弱くなったのは陰謀に巻き込まれてきたからなんですね。
攻撃中心で生き残った貴妃様と防御中心で生き残った淑妃様の二人。
どんな戦いを繰り広げ生き残ってきたのか興味深いです。
経験を経た淑妃様が媚娘をたしなめるアドバイスもさすがです。
今は陛下は愛を選ぶはずと信じようとしてるかわいい受け身の媚娘時代ですね。
そんな中、貴妃の仕掛けてきたえげつない罠。
陛下から賜った馬を緊急避難とはいえナイフで突き刺し殺してしまいました。
普通のおなごには出来ないので「女帝武氏」=媚娘説を増強させてしまう出来事となりました。
そしてまた雉奴は媚娘に命を救われました。
いつも優しくしてくれる美しいお姉様に憧れているという印象だけしか持ってなかったのですが、前半に獅子驄の強烈なエピソード始め色々あったんですね。
雉奴の媚娘に対する想いは恋愛感情だけじゃない深いものがあるんだなぁと思いました。
陛下と媚娘が天灯を二人で手作りしてるほのぼのシーン良かったのになぁ
長孫無忌と魏王、貴妃め‥!な回でした。