武則天 #37 称号剥奪

 皇太子になることを拒否し立ち去ろうとする雉奴に「私のためなら?」と問いかける媚娘。

 雉奴は「武ねえさんを傷つけさせやしない」と答えた。

 大理寺の戴青から媚娘は皇太子の謀反に関係していないが隠蔽はしていた可能性があると報告を受ける李世民は、死罪は免じる、生きて償わせよと命じた。

そして称号剥奪と清寧宮追放、蔵書房で古書を筆者し悔い改めるようにという勅命が下る。

 

 淑妃は李世民の媚娘に対する処分を一番軽い罰で済ませたと評し、雉奴と交流を持っていたことで媚娘を見くびっていたと語った。

 李牧の存在は李世民、媚娘どちらに対しても切り札になると不敵な笑みを浮かべる。

 

 長孫無忌と李世民は韋源承を排除する時期を話し合っている。

韋氏の後ろの真の黒幕が魏王だとわかり李世民は激怒する。

そして承乾の落馬、謀反についても魏王の関与は否定できないとするが時間をかけて慎重にやっていくべきだと話す長孫無忌。

 また獄丞の自供から掖庭で媚娘を殺すよう命じたのは貴妃であることも判明した。

 

 蕭薔に徐慧から贈り物が届く。

その中に「機は熟した」という文が入ってあった。

いつも飲む薬の中に徐慧からもらった五行草を入れる。

お腹をさすり決心がつかない蕭薔。

しかし意を決して一気に飲む。

見張り役を眠らせて蕭薔は薬膳房へ行き器の中に何かを入れ混ぜた。

翌日蕭薔は流産した。

錯乱している蕭薔は貴妃の首を絞める。

侍医は匂い袋に五行草が入っていたと報告、侍女は媚娘が持ってきたものと証言する。

 

 媚娘は乾祥宮に呼び出される。

貴妃は証拠はあるとし匂い袋を媚娘に投げつけ杖刑30回に処すよう命じる。

 

 李世民のもとにも蕭薔の流産とそれが媚娘によるものと聞かされる。

そして媚娘が疑いに対して一言も発していないと聞かされる。

 

 李世民が乾祥宮に到着する。

媚娘には見向きもしなかった。

貴妃は李世民に媚娘が嫉妬しこの一件を起こしたと話す。

そこへ錯乱状態の蕭薔が貴妃の薬でお腹が痛くなり子の鼓動が聞こえなくなったと叫ぶ。

李世民は何を飲ませたのかと詰問する。

そして薬が入った碗が見つかる。

侍医は碗の中に入っている薬は五行草ではないかとし薬膳房を調べに行く。

李世民は貴妃の太監が掖庭にいたが媚娘の牢で何をしていたのか尋ねるが答えられない貴妃。

獄丞が呼ばれ媚娘を殺そうとしたのは貴妃の指示と証言。

「濡れ衣」だと叫ぶ貴妃は春盈に罪をかぶるよう手で合図する。

薬膳房から五行草が見つかったという報告が来た。

李世民はこの件は大理寺の戴青に託すとし乾祥宮の全員を調べるよう指示する。

まだ濡れ衣だと李世民にすがる貴妃。

外で跪いている媚娘に罪はないからすぐやめさせ静養せよと王徳に命じ去って行った。

 

魏王は、貴妃の一件を杜楚客から知らされる。

 

~我的感想~

 ここにきてようやく様々な出来事の裏にいたのが貴妃様と魏王であることが陛下にもわかり始めました。

 貴妃様に至っては自分を追い詰めるきっかけがこれまで意のままに操って来た蕭薔の気がふれたふりをした告発であり、しかも今回は本当に自分が手を下していない流産の件に関することだったのは何とも皮肉なものです。

それにしても大切なお腹の子を犠牲にしてしまうという取り返しのつかないことをし、それは徐慧の策略の一環でまたしても誰かの駒として使われる運命の蕭薔が哀れでしょうがないです。

 余談ですが武則天のメイキングに蕭薔役の役の方のインタビューがありましたがめちゃめちゃかわいかったです!!

時代劇のお衣装で見るのとまったく違う印象でした。

 

 媚娘が説得しても皇太子になる気がない雉奴に対して「私のためなら?」という決めゼリフを言いました。

こんなセリフが許されるのはファンビンビンレベルの人だけです。

案の定この言葉に反応する雉奴‥媚娘に対する想いの深さを再認識しつつどこまで純粋なん?と心配になりました。

 

 そして魏王は失脚しそうですけど徐慧の影は全く知られていない様子なので生き延びそうですね。

 ようやく貴妃様が失墜してカタルシスを感じることができそうですが、存在感があり魅力的でもあったので寂しくなりそうです。