李義府からの密書が届くがそれをすぐ燃やす徐慧。
李義府は出自が卑しく出世が見込めないので相手にする必要はないと語る。
雉奴は王皇后、蕭淑妃二人とも雉奴が来るのを待っていると聞かされるがどちらにも行かないと言い皆を下がらせた。
雉奴は媚娘のいる清寧宮の前でたたずみうれしそうな顔をして帰って行った。
長孫無忌は「官吏の不正に民の不満が‥」という紙片を見て溜息をつく。
長孫無忌は長孫沖から媚娘が李世民により皇宮に呼び戻されたという噂があると聞く。
長孫無忌は媚娘はどこにいたのかなぜ連れ戻したのかと疑問を抱く。
長孫沖は二人は以前より親密なので立后するかもしれないと懸念を示し徐慧と組むか相談するが長孫無忌は静観することを選ぶ。
徐慧、李世民散歩する二人。
李世民は後宮の仕事は一人でするのは大変だろうから媚娘に徐慧を助けさせようと思うと話す。
徐慧は「願ってもないことです」と答えた。
李世民を送った後
「私を恨まないでね
戻って来たあなたが悪いのだから」
と呟いた後、侍女に瑞安が書いた文章を集めてその筆跡をまねて文をかくよう命じた。
御書房で仕える媚娘。
関元通宝の鋳型の模型が出来上がり献上されるが媚娘の爪の形が残ってしまう。
高陽公主と弁機が密会しているとの奏上文が届く。
李世民は噂を聞いたことがあると言い高陽公主を房遺愛に嫁がせようとする。
高陽公主は雉奴の元を訪れ房遺愛との縁談を撤回するよう李世民を説得して欲しいと頼む。
だが雉奴に勅命に出た以上撤回はできないと言われ飛び出す高陽公主。
瑞安は媚娘に錦楽宮の阿離という宮女が杖刑で死んだことを告げる、
媚娘は阿離が徐慧と二人でいた時叱責を受けていた宮女であることを思い出す。
侍女は瑞安の文字をまねて書いた密書を大臣達に送ったと徐慧に報告。
そして徐慧は李淳風の命日に師である袁天罡が長安を訪れるので会うかどうか聞かれるが自分が会わずとも「ある者」に袁天罡は利用できると気づかせれば十分と答える。
媚娘は高陽公主が池に飛びこもうとしている所を見かける。
飛びこむふりをしているだけと見抜いた媚娘は、池に飛びこむと悲惨な最期であると言いやめさせた、
長孫無忌の元に集う大臣達はみんなに届いた密書について議論している。
密書の内容は媚娘が女子なのに行軍して高祖の定めた規定を破ったこと軍略に意見したと記されており、それは死罪に値すると非難する大臣達。
どうするかは長孫無忌が決めるよう促す。
長孫無忌は媚娘は宮中に置いてはならない、災いの種となると意見する。
媚娘は排除すべきという意見が大勢を占めた。
だが長孫無忌は媚娘を死罪にするには国を揺るがすような罪状が必要だとし「女帝武氏」の噂を利用しようと言った。
そこへ袁天罡が長安へやった来たという話が入って来る。
李淳風の墓の前で語り掛ける袁天罡。
その後ろに長孫無忌。
「陛下を占う為明日入宮して欲しい」と頼み、李淳風の遺族の世話もすると言った。
袁天罡は「情とは誠に捨てがたいものですな」
と答えた。
~我的感想~
陛下が後宮を任せている徐慧の手助けを媚娘にさせることを提案。
地位が上がっていっても媚娘ほど愛されていないことは女官たちにも認識されていてプライドの高い徐慧にとって耐えがたいことだったはず。
そんな徐慧にとって後宮の仕切りを任されていることは心の拠り所であり居場所だった気がします。
なのによりにもよって後宮管理に媚娘が入ってくる案を提案されたことで徐慧の闇を刺激し媚娘を追い詰める謀略を実行に移し始めました。
戦場での日々を経て陛下との絆が深まり再びおそばで共に過ごせるようになった媚娘ですが、徐慧にすべてを打ち明けたことが裏目に出てしまいそうです。
徐慧は送り主が瑞安であるかのような密書を送りつけた大臣達を利用してあの長孫無忌を動かそうと謀り、実際そうなったのですから謀略レベルも行きつくところまで行きましたね。
何かあっても瑞安を生贄にするつもりですね、許せないです。
にしても李淳風の遺した「女帝武氏」の威力は凄い。
打ち消しても打ち消しても媚娘を追い込むことができる切り札となっています。
嫌な展開が予想される中、雉奴の純粋な想いが見えたのが唯一のほっこりシーンでした。
蕭淑妃が媚娘に似てると思っても知れば知るほど違うことに気づいて寵愛は長続きしないだろうし、ましてや本物の媚娘が帰って来たのだからすべての想いは媚娘に戻りますよね。
媚娘も何かを感じ外を見るもそこにはもう雉奴はいない‥運命を感じる素敵なシーンでした。