李忠は、王皇后を訪ね豪華な服、食事でもてなされ立政殿に住むことを持ち掛けられるが直接答えず劉氏の元へ帰る。
長孫無忌からの催促もあり、王皇后は李忠を養子にすることを急いで進めるよう侍女に指示する。
侍女は劉氏に李忠を養子にすることは命令だと言い受諾するよう迫る。
しかし劉氏は頑なに拒み続ける。
侍女は
「命が惜しくないようね」
と言う言葉を残し去って行く。
媚娘と呉王の仲が噂になっている事を知った雉奴は、王徳にそのことを話す者がいれば舌を切るよう命令を下し、二人の密会が発覚したら報告するよう太監に指示する。
蔵書閣で呉王と媚娘が会っていた。
頼まれていた毒薬を媚娘に渡す呉王。
媚娘は皇后が宮女たちを手にかけていることを調べ上げており劉氏も危ないと告げる。
それを聞いた呉王は劉氏と李忠親子を保護するよう提案するが、媚娘は皇后を倒す為
保護せず、おとりになってもらうつもりだと打ち明ける。
復讐の事しか頭になく劉氏の死を容認する媚娘に呉王は激怒し二度と会わないと告げ出て行った。
呉王は雉奴の元を訪れ皇子たちの剣術指南の役目を多忙であることを理由に辞退させて欲しいと頼み、認められた。
雉奴は呉王に剣の腕比べを申し込む。
徐々に激しく争う二人だったが、雉奴の剣は呉王により弾き飛ばされてしまう。
雉奴は自分の負けだと認め
「朕は愛したものをいつまでもそばに置き決して手放さない」
「朕はある女子を得た。
添い遂げるのは父上でもなく兄上でもない、この朕だ」
と言い放つ。
「陛下の望みが叶うよう心より願っています」
そう言って呉王は去って行った。
雉奴の横で媚娘は呉王から言われた言葉が頭から離れず眠れぬままだった。
眠れない媚娘の為に雉奴は人形を操り慰める。
いつの間にか眠ってしまった媚娘に
「そなたがいないと朕は生きていけないだろう」
とささやいて優しく顔を撫でる雉奴。
劉氏の眠っている横に置かれてある急須の中に薬を入れている者がいた。
目覚めた媚娘は侍女に劉氏を保護する用意をするよう命じる。
媚娘は瑞安と共に劉氏を訪ねるが劉氏は口から血を流して倒れていた。
劉氏殺害を失敗したことを皇后に詫びる侍女。
侍医から劉氏は持って七日の命を聞かされた媚娘。
それを聞いてしまった劉氏は、媚娘に李忠を引き取って欲しいと頼み、媚娘はその頼みを承諾するが、皇后がいる限り引き取ることは不可能だと言った。
だが皇后を倒す方法が一つだけあると告げる。
その方法は、皇后を倒すため立政殿へ行き李忠を養子に差し出すと皇后に直接伝えるというものだった。
そしてその場に媚娘も行くと明かす。
瑞安は呉王が媚娘に手渡した毒を仕込んだ指輪を劉氏に与え立政殿に持って行くよう指示する。
劉氏は李忠に立政殿に着いたら指輪を渡す、そしてそれから人目につかない場所へ行き、指輪を捨てるか土に埋めるようにと言い聞かせた。
雉奴の仕事を手伝っている媚娘の元に瑞安が飲みものをもってやって来た。
目配せする二人。
媚娘は雉奴を共に立政殿へ行きましょうと誘う。
毒入りの指輪を触り落ち着かぬ劉氏。
母親を見て微笑み返す李忠の頬を愛おしそうに撫でるのだった。。
~我的感想~
復讐の鬼と化す媚娘、自分の立場を守るため劉氏を脅迫してまで急いで養子作戦を進める皇后。
皇后はこれまで宮女達を闇に葬っていて今度は劉氏殺害を企て実行に移します。
とうとう本格的にダークサイドに落ちてしまいました。
王皇后の柔らかい笑顔が好きだったのにな。
媚娘と呉王の仲を疑う雉奴は、呉王を腕比べに誘いますが、嫉妬心が抑えられず無闇に立ち向かって負けてしまうという雉奴らしい勝負結果に。
かつての李牧(懐かしい!)との争いと同じ事をやってしまいます。
雉奴の熱い想いはわかるけど、媚娘と呉王はそんな甘い時を過ごしてるのではなくドロドロ生々しい話しばっかりですよと言いたくなるし、多分呉王もぶちまけたいはず。
寝ている媚娘に雉奴が
「朕は天子の器ではない
だがそなたが明君になる自信を与えてくれる
そなたがいないと朕は生きていけない」
って話すシーンがあるのですが、確かに媚娘は美しいだけじゃなくて力を与える魅力があるよなぁと思いました。
だからこそ雉奴にとってかけがえのない存在であり続けているのだと思います。
呉王は変わらず誠実に政務をこなしていたのに後宮の争いに巻き込まれ勝手に媚娘との噂を広められて雉奴の不信を招き、媚娘の復讐の為の毒薬を手配する役割をやらされ
たり上手く回って行かないしんどい損な立場になってしまいました。
長孫無忌にも疎まれてるし‥。
まともな人は呉王と王徳さんしかいなくなりました。