武則天 #69 道士の正体

 媚娘が皇后らに内訓を送ったことの目的は怒らせるためだと見抜く長孫無忌。

 

 媚娘の元へ急いで戻って来た雉奴だが 弘の急病は嘘であり老臣達と争って欲しくないから嘘をついたことそして自分は何も望まないと話す。

雉奴と過ごしている時、媚娘は倒れてしまう。

体調が悪くなった原因は厭勝の術で薬も鍼も効かないという。

邪気が出ているとされる所は皇后の住まいの近くで少し離れたところには

蕭淑妃の住まいもある場所だ。

そして厭勝の術を解くには原因となるものを燃やすことだと言う。

 

 皇后や他の妃の宮殿にも調べが入る。

道士・明崇儼が隠したはずの皇后の寝床の下から呪いの人形は見つからなかったが蕭淑妃の住まいから出てきた。

雉奴は、蕭淑妃を掖庭に送るよう命じます。

 

 道士・明氏の正体は許敬宗の手の者であった。

本来の狙いであった皇后を仕留め損ねたことを詫びる明氏。

明氏は媚娘に仕えることになる。

 

 蕭淑妃は媚娘との面会を求め、悪態をつく。

媚娘は蕭淑妃の子供たちを慈しむとでも思っているのかと言い

「今は嫌悪感しかありません」

「悪あがきは無駄です。あなたの命運は尽き

 私の人生はこれから輝きます」

と言い放ちます。

蕭淑妃の元を去ろうとする媚娘に

 「取り憑いてやるわ

  あなたはネズミに私は猫に生まれ変わるの 皮を剥ぎ血を飲んでやる」

と叫ぶのでした。

 

 皇后の所にあるはずの呪いの人形が蕭淑妃の元で見つかったのは皇后が危険を察知し蕭淑妃の側で仕えながらも自らの息がかかっている怜芝を通じて賢霊宮に置かせたというカラクリがあったからだ。

 陛下が発作で倒れたという知らせがあり蓬莱殿へ急ぐ皇后。

侍女に様子を見てくるよう言い蓬莱殿で一人になる。

むずがる安定公主の声がして皇后はベビーベッドに近づきます。

その様子を誰かがそっと見ています。

 皇后は安定の首に手を近づけますがハッとして手を止めます。

そこへ雉奴が発作など起こしていないと侍女が急いで知らせにきます。

慌てて蓬莱殿から出ていく皇后。

皇后が去ってから物陰から出てきたのは高陽公主でした。

高陽公主は皇后が忘れていったハンカチを安定の顔に乗せる。

 

 ショックで気を失った媚娘は安定の亡骸を抱いたままベッドに横たわっている。

傍らには高陽公主がいて最後に蓬莱殿にいたのが皇后であることを知っているにも関わらず、そのことを周りに言わせ、下手人は皇后よ!と泣きながら今回は必ず罰してやろうと言うのだった。

媚娘は安定の首に赤い跡が残っているのを見つけそしてその特徴は高陽公主の指輪の跡だと気づきます。

 

 安定は窒息死で皇后のハンカチが物証となること安定と最後に会ったのも皇后であると確認する雉奴。 

 皇后の封号をはく奪し掖庭送りとし、蕭淑妃もろとも死を賜ると命令した。

 

 我が子が殺害された上に真の下手人が安定公主をあんなに可愛がっていた高陽公主であることが信じられず食事を摂ることもできなくなる媚娘。

 

~我的感想~

  媚娘は愛しい我が子、安定公主を殺害されるという惨劇に見舞われそしてその犯人がこれまで側で支えてくれていた高陽公主であることがわかるという重い展開。

 

 最初の方で媚娘と雉奴の甘い雰囲気を見て取った王徳さんが瑞安に目配せし二人そっと出ていくシーンに心躍っていたのですが、実はここは媚娘の策略の一つだった訳です。

 復讐の気持ちや先帝への捨てがたい想いが心のどこかにあるんだろうなと思いつつ

雉奴とは子を授かっても仲睦まじくて、ああよかったなぁと温かい気持ちになっていたのですが、そんな甘いものではなく相変わらず駒にされてる雉奴が不憫でならないです。

内心はさておき緑のお衣装のファンビンビンさんは相変わらずお美しいです。

しつこいですが媚娘の内心を除けば時めきシーンです。

 

 媚娘は、重篤な症状にはならないが体調異変が起こるレベルに計算された薬を服用し症状が出てくる時間に雉奴が自分の元にやって来るよう計算して嘘の理由を使ったんですよね。

そしてそれは皇后の厭勝の術が効いているいるかのように見せるため。

媚娘の何も望まないという言葉が空しいです。

嘘の理由に大切な二人の子である弘の健康状態を使ったことも不快でした。

道士は許敬宗の手の者で元を辿れば媚娘。

大変な目に遭い続けた媚娘の闇落ちで今後感情移入の割合が減りそうです。

そんな中でも王徳さんと瑞安が癒しなのは不変です。

 

蕭淑妃とのやり取り、どちらも激しい醜い争いでした。

ファンビンビンさんの蕭淑妃を見る目線にゾワゾワしました。

見返り美人風のシルエットも相変わらず美しかった。

通説である悪女則天武后になりつつあるのでしょうか。

こうなったら中途半端な媚娘ではなく思いきり悪女に振り切って欲しいなぁ。

 

皇后と蕭淑妃の件で宿願を果たした媚娘ですが次は高陽公主と対峙しないといけなくなりました。

そして長孫無忌も媚娘より先々を見越して手を打っていかないとやられると思っていると思います。

 

ドラマの最後まで誰も幸せにならない展開になりそうな予感が…