目覚めた雉奴の横に媚娘が付き添っている。
手を握り合う二人。
しばらく付き合って欲しいと頼む雉奴に媚娘は、今日はどこにも行かず、ずっとそばにいると答える。
そして雉奴は、他国との外交関係に関わること、李顕のことを大臣らに託したり、皇帝として人民に言葉を残さないといけないが、残された時間をそんな話に費やしたくないと言い、少し歩かないかと言って媚娘を外に誘う。
落ち着かない李顕。
李顕は、雉奴がもう今宵は越せない状態であることと媚娘が謁見しているという知らせを聞く。
韋玄貞は、最期に李顕を呼ばなかったと指摘、「決断の時ですぞ」と李顕に迫る。
李顕は、しばらく考えためらいながら「父上が崩御したら行動に移す」と言い、それを聞いた側近達は、「承知しました」応えた。
雉奴と媚娘二人は、寄り添い歩く。
雉奴は「朕は善き皇帝であったか」
と聞く。
媚娘は、雉奴が頒布した「永徽律疏」は最も優れた法典であること、北方の賊軍を壊滅させたこと、門閥貴族もつぶし国を安泰にしたことなど雉奴の功績を一つ一つ挙げていき、唐の領土は雉奴の代で最大になったことを指摘し
「陛下は善き皇帝ですよ」
と返す。
雉奴は媚娘に、自分の死後は。媚娘が国を守るよう託す。
「これまで痛罵を浴び続けてきたのにまだ足りぬと」
と媚娘は言います。
雉奴は媚娘に、苦労を掛けてきたことそして媚娘が何にも代えがたい妻であると話します。
そして共に埋葬されることが出来たら完璧な夫婦となれると言い二人で微笑み合う。
雉奴は媚娘に「今宵のそなたは誰なのだ、如意?媚娘?それとも武曌か?」
と聞く。
武曌と言う言葉にハッとする媚娘。
雉奴は、媚娘の顔に触れながら
「そなたがだれでもかまわぬ
忘れないでくれ私はあの頃の雉奴であり、
そなたへの気持ちは変わらぬ」
と語りかける。
花火を見ながら寄り添う二人。
雉奴は、国のことに興味などなかったのに皇帝になったのはそなたを守る為、そしてそなたを得る為だったと言い、ずっと二人で花火を見たかったと言いながら息を引き取った。
媚娘は、雉奴の亡骸を抱きしめながら雉奴を苦しめ続けてしまったことを詫び、来世も再び私の夫になって欲しいと語りかける。
雉奴の亡骸と位牌の前に座る媚娘、そこへ李顕と韋玄貞、側近たちが乗り込んできた。
そして雉奴の遺詔とする、「天后を朕の墓に殉葬せよ」との詔が読み上げられる。
媚娘の目の前に殉葬の為の白い衣が差し出される。
媚娘は「今日先帝と共に埋葬される者は、決して私ではない」と李顕たちに言い放つ。
そして「救出が遅れお許しください」という声と共に先帝から遺詔を預かっているという蘇定方が現れた。
そこへ媚娘が手配した兵たちが顕たちを取り囲む、少し遅れて雉奴から遺詔を預かっていると言う蘇定方が現れた。
そこには皇太子を皇帝とすること、天后は皇太后として摂政を行うこと、軍事など重要な事項は天后が決定せよ記されていた。
雉奴は、媚娘に何も話さず責めず、媚娘を守る為、遺詔を残してくれていた。
李顕は、全ての責任を韋玄貞に押し付け始める。
媚娘は、韋玄貞の官職を解き、天牢に入れよ命じ、他の者たちは下がるよう指示した。
媚娘は、横たわる雉奴の亡骸に優しく触れ
「あなたの最期の時まで私は策を練り身を守っている
こんな私でも心を傾けてくれるだけの価値はある?
全部知っていたのよね?なぜ私に何も話してくれなかったの?
私に隠し続け、最期まで一言もせめずにいたなんておろかだわ」
と語りかけ雉奴の手を取り
「私もあなたのためにこの国を守り続ける、約束するわ」と誓う。
永淳二年高宗李治は、洛陽の行宮で崩御
その後、媚娘は、中宗、叡宗を朝廷で補佐することになる。
玉座に座り朝議に臨んでいる媚娘は、逆賊である徐敬業と李孝逸が激闘中であるという報告を受ける。
徐敬業は、駱賓王に「討武武曌檄」という媚娘を批判する書を記させ、唐の至る所に広めていた。
その書の内容について裴炎を指名して尋ねると媚娘を批判する内容を詳細に語り出す。
裴炎は、政を幽閉されている李顕に返すよう願い出る。
それに同調する大臣たちも現れる。
そこへ戦場から李将軍が敗れたという火急の報告が入る。
報告を聞いた媚娘は、立ち上がり「裴炎を引きずり出せ」と命じた。
政務を執っている媚娘の元に張柬之が現れる。
張柬之は、狄仁傑が推挙した人物だったが、謁見しに来たのは職務としてだけでなく忠告するためだと話す。
古より帝王を名乗った女子はいないので媚娘が女帝となれば誰もが背く、七十歳になろうかという年齢でそれらに対処する精力と時間があるのかと疑問を呈するが
媚娘は「そちたち男が皆腑抜けだからよ」と返し、どんな怒りも受け止めると言った。
そしてただ一つだけこだわりを口にするなら自分に向けられる敵意の本当の理由が
「女であること」だけであって欲しくないと明かす。
張柬之は
「どこまでも天后様についていきます」
「私は力の限りを尽くして補佐いたします」と誓う。
媚娘は皇帝に即位する。
媚娘は傍らには瑞安に尋ねる。
「私の敵は?」「死にました」
「では友は?」「逝去しました」
「私の夫と子供たちは?」「盧陵王と相王を除き、皆この世を去りました」
眼を閉じる媚娘。これまで出会った人達が浮かんでは消えていく。
そして最後に浮かんだのは笑顔の雉奴だった。
杖をつき侍女に支えられながら歩いている媚娘。
「曾祖母様」そう言って駆け寄って来たのは嗣だった。
なぜ朝議に出ないのかを聞かれ、媚娘は、年老いてしまって休息が必要と答える。
そして昨日見た夢の話を聞かせる。
夢には、両親、友、敵も現れ皆「迎えに来た」と言っていたが、一人夫の姿だけはなかったと話す。
神龍元年十一月武曌は、上陽宮で逝去、享年八十二歳だった。
そして武則天は、高宗と乾陵に合葬された。
ただ墓碑には何も記されなかった。
媚娘がなぜ皇帝になったか
そして何も記さない墓碑を残したのかは、誰も知る由もない。
~我的感想~
大好きだった「武則天」終了してしまいました。
スタッフや出演者の皆様に敬意と感謝です。
途中視聴組なので、これから最初の回から見始める予定となっていて完走したと言う感慨がないのですが、それにしても何もかもが凄かったです。
中国ドラマ自体見るのが初めてでファンビンビンさんのことは例の事件の女優さんくらいの認識しかなかったのですが、まさにドはまりしました。
特に太宗時代の後宮の世界のキャストの皆さんが素晴らしかったです。侍女も含めて楽しませてもらいました。
そして賢帝と名高い太宗を演じたチャン・フォンイーさんの威厳、気品に圧倒されました。
うってつけの役柄で、レッドクリフから年を経て威厳が増しておりました。
皇帝の前ではいい顔しか見せない妃嬪達なのに、女性同士で向き合うと本性むき出しでぶつかり合う様は、醜いけどそれぞれの言い分があって考えさせられるものがありました。
前半は宮廷物語の華やかさにふわふわした気持ちで見ることができていたのですが、後半媚娘の眉とメイクが変わってからは「リアル」な描き方をするようになったと思います。ダメ皇太子の李顕のビジュアルがリアルすぎて…(笑
印象に残っているのは、楊淑妃・呉王親子、徐慧さん、長孫無忌、先帝です。
特別枠は、王徳さんと瑞安さん。李義府さん(回想シーンの李義府の仕草、最高でした)
最終回の内容でいうと雉奴は媚娘の動きも全部知っていたんですね。
「武曌」まで知られてました。
最後の方は、媚娘とは距離がありましたが、自分の思いを改めて伝えられて二人で花火を見るという夢を叶え、持病を抱えながらも想像していたより長生きだったなと思いましたし、政争に巻き込まれて非業の死を遂げることもなく、媚娘と同じお墓に入ることができたのだから雉奴は幸せだったのかなと思います。
個人的には、媚娘への気持ちは変わらぬという言葉が聞けたのでうれしかったです。
ここ数回の辛い気持ちが癒されました。
一方媚娘の雉奴を想う優しい言葉は亡くなってから伝えていてそこは意識がある時に言うてあげてと思いましたが、最後まで媚娘らしいということなんでしょうか。
媚娘が皇帝になってからも見たかったですね。
毀誉褒貶相半ばの姿を描いて欲しかったです。
媚娘即位の時、これまで出会った人達の顔が浮かんでは消えるシーン、役柄のキャラ通りの顔つきで現れるので楽しませてもらいました。
全話完全視聴できていないので感想もまとまってないですが、長さを感じさせない素晴らしいドラマでした。
横道にそれますが、ドラマきっかけでファンビンビンさんと李牧役の人が結婚直前まで行く位のお付き合いをしていたこと(雑誌のカバー飾ってるお二人の姿は素敵だったのにな)、雉奴役の方がこの春にご結婚されたということを知りました。
雉奴の中の人、おめでとうございます!
実生活は、幸せでうれしいですね。
最後になりますが
ブログなるものを初めてやってみようと思ったのは、見返す時の備忘録とドはまりしたテンションを吐き出す自己満足の為のスタートでした。
長々ブログでありその上お茶の間レベルの感想なのに読んでくださる方がいて、そして星をつけて下さっているのにお礼も伝えられず、お返しの星も出来ずにいて申し訳ありません。
あらすじだったり案外時間がかかることをやってしまっていて、他のシステムとか何だかんだとまだよくわかっていないのです。
放送からかなり時間がたっている「武則天」を同じように好きな方がいるんだと思ってとてもとてもうれしかったです。
全話完走する予定ですので、またお時間があればいらして下さい。
お目通し下さりありがとうございます。