皇太子弾劾の黒幕は李世民の息子であると疑う長孫無忌。
「許せぬ」と怒る李世民。
彭婆の世話をする媚娘。
そこへ皇太子妃が現れる。
媚娘は、魏徴に
「李淳風は女帝武氏の正体を突き止めずに亡くなった」
「ゆえに私たちが占トしましょう」
と伝えるよう皇太子妃に頼む。
媚娘の言葉を伝え聞いた魏徴はすぐ意味を理解し、「別のそれらしい人物を仕立てればみんなの口をふさぐことができる」と説く。
そして「私に任せて下さい」と言った。
彭婆の横で横で媚娘は木馬に触れながらこのままだと貴妃のようになってしまうと独り言を呟く。
そこに李世民がやって来た。
目覚めた彭婆は李世民に「恵児」と言って顔を撫でたが急に態度が変わり悪態をつき
「私の前から消えておくれ」
と泣き叫ぶ。
李世民は出て行った。
彭婆は媚娘に自分が死んだら木箱と共に焼き、遺灰を城から撒いて欲しいと頼む。
そして李世民に恨み言を言い続けその言葉を本人に伝えるよう言い、言った通り伝えなければ媚娘は愛する人を得られず、私のように孤独に生きる、実の息子から恨まれ恐れられ決して愛されないと恐がらせる。
そして媚娘は約束を守る誓いを無理矢理立てさせられた。
媚娘は侍医を呼びに出て行く。
彭婆はブランコを見て建成、世民たちと過ごした昔を思い出す。
侍医を連れて戻った媚娘は息絶えブランコにもたれかかっている彭婆を見つける。
政務を行っている李世民の筆が折れる。
そこへ彭婆が亡くなったという知らせがもたらされる。
媚娘は木箱から木馬だけ取り出し彭婆と共に火葬した。
城壁から遺灰を撒く媚娘。
そこへ李世民がやって来た。
媚娘は木馬を手渡し彭婆の語っていた言葉とは違う嘘の遺言を伝えた。
疑う李世民に媚娘は彭婆の言葉が頭をよぎるものの嘘をつき通した。
媚娘は女帝武氏の予言で
「愛する人から疑われるほど辛いことはありません」
「自分は取るに足らない存在で何もできない」
と李世民にぶつける。
李世民は過去の過ちの唯一の埋め合わせが明君でいることでそうすることで死者も報われるとし長年、己を律してきたが媚娘に出会ったと語る。
そして「今回は朕の好きにする」と言い抱き合う二人。
「予言は知ったことか」と言い捨てた。
李世民を訪れた魏徴は、出生地など多くのことに「武」の字が関わっている李君羨という人物を探し出してきたと奏上する。
そしてその者は韋源承の手の者でもあるという。
李世民は満足し「吉報を待っている」と言って立ち去った。
李世民は李君羨の存在を長孫無忌にも知らせるが長孫無忌はあくまでも「女帝武氏」の
謀殺にこだわる。
そして媚娘が子を産んだ時のことを懸念しているという。
李世民は媚娘に危害を加えないなら子をみごもらせないと約束するし長孫無忌もそれで納得した。
~我的感想~
まさか再び陛下に心を持って行かれる時が来るなんて思いもしませんでした。
媚娘への愛を取りました。
またまた内面イケメンすぎます。
とうとう彭婆が旅立ってしまいました。
結局陛下に対して愛憎相半ばする感情のまま激しい遺言を残すことになりました。
媚娘の嘘の遺言も陛下は見抜いてましたね。
陛下は彭婆とのわだかまりは解けることなく玄武門の変の後ろめたさの中の一つを下ろすことはできなくなりました。
媚娘が言った
「宮中の人たちは宮外に出たがり
宮外の人たちは必死で宮中に入りたがる」
のセリフが心に残りました。
宮外の人たちは朝廷と後宮は権力と華やかさの象徴みたいに感じていて実際はあれほど厳しく残酷な世界だなんてわからないですもんね。
媚娘は自分の身代わりに誰かが犠牲になる策を思いつきました。
まずは本人も嘆いていた貴妃道への一歩、そこからは罪の意識が段々薄くなっていくんでしょうか。
しつこく執念深い長孫無忌が媚娘の一件に関して一応納得しましたが、本当に媚娘排除を諦めるのか疑問です。