武則天 #34 謀反決行

侯君集は淑妃は過去のいきさつから李世民への忠誠心はなく反心をいだいているのではと話す。

李世民は心配することはないと返す。

 

一時的に意識が回復した魏徴と最期の対面をする李世民

魏徴は最後に皇太子の廃位について尋ねる。

李世民は魏徴に「そちには伝えておく」と応じた。

 

 承乾は謀反の合図となる白黒どちらでもいい、手筈は整ったとし、侯君集は凱旋したのに李世民に牢に入れられたことで謀反参加を決心したと皇太子妃に明かす。

 

牢から出てきた侯君集は全て準備は整えあとは出棺を待つのみとの報告を受けた。

馬に乗った侯君集は牢に向かい

「ふざけるな、こけにしおって

 私をみくびるな」

という言葉を吐き出発した。

 

 東宮から魏徴の葬列を見送る承乾。

少し離れたところに侯君集がいる

棺にかけられた布の色は「白」だった。

お互い顔を見合わせ頷く二人。

 

 李世民、媚娘、徐慧も魏徴の葬列を見送っている。

棺にかけられた布の色が「白」だったのを見てほっとする媚娘。

その姿を李世民が見ていた。

 

 李世民の元を訪ねた徐慧は承乾と媚娘のことを報告したいと言い、媚娘が書いた

「白絹なら廃さぬ

 黒絹なら廃す」

という紙片を手渡した。

李世民の身を案ずる徐慧に「その時を待ってみるとしよう」と言った。

 

 徐慧は媚娘に承乾が謀反を起こすと言いに来た。

棺にかかっていた布の色は白であり謀反はあり得ないと激しく動揺する媚娘。

皇太子が棺の黒絹をつけかえたと嘘をつく徐慧。

 

 承乾を止めに行く媚娘。

承乾は演説をしている、そこへ媚娘が現れる。

謀反を起こそうとする承乾を非難するが承乾の心は変わらなかった。

承乾は媚娘を監禁するよう命じた。

 

 長孫無忌にも東宮の動きに異変があるとの知らせが入る。

「なんと愚かな」怒りで筆を折った。

 

承慶殿から出てきた李世民に譲位を迫る承乾。

李世民の合図と共に味方の軍がなだれ込んできた。

そして侯君集の元には李勣を行かせたと明かす。

そしてこれまで承乾と共に行動してきた者まで寝返った。

 

勣と対峙する侯君集は

「陛下は知っていたのか」

と尋ねる

「半月前に軍を率いて帰還せよとの命令があった」と

応える李勣。

侯君集は剣を放り投げた。

 

承乾が率いた軍は次々殺害されていく。

 

監禁されていた媚娘は瑞安に助けられる。

 

李世民は承乾に

「観念せよ」

と申し渡した。

 

~我的感想~

 陛下の承乾への思いは変わらぬものだったのにも関わらず、徐慧の策略により謀反が現実のものとなりました。

承乾は絹の色は関係ないと言っていましたが、自分が廃されるものと認識しながらの謀反はためらいや陛下への思いを断ち切ってできると思うので違いは大きいと思います。

そして侯君集も陛下のチャンスを与えるという気持ちも自分をなめていると映り謀反に参加。

人の気持ちって難しいなと思いました。

そしてあっけなく謀反失敗。

こんな無謀な謀反に巻き込まれて命を落とした兵士が気の毒ですし最後まで情けをかけていた息子承乾に謀反を起こされるとは皇帝も辛くて孤独な立場です。

そして徐慧から媚娘の紙片を渡され裏切られたと思ったと思うので媚娘をどう処分するのか。

でも媚娘があの承乾と組んで陛下を倒すなんてこれまでの媚娘を見ていたらあり得ないとわかりそうなもんですけどね。

魏王と徐慧コンビの陰謀が上手いこと行き過ぎていて「陛下よ‥」となります。