武則天 #41 怨恨の炎

 媚娘と徐慧への復讐を誓う蕭薔。

そして李世民を思いかつて賜った玉佩を手に泣き続けていたが陛下の自分への愛はこの程度と言い、その玉佩を池に投げ捨てた。

 

 媚娘は瑞安に謀反前後の徐慧の行動を一部始終調べるように頼む。

 

 浄初池に来て欲しいとの蕭薔からの誘いがあり、徐慧は池にある舟を調べさせると案の定そこに穴が開いていた。

徐慧は別の舟と交換するよう命ずる。

 

 媚娘と徐慧二人で蕭薔を待っていると蕭薔が病で伏せていると知らせがあり二人は蕭薔の元へ向かう。

 蕭薔の様子を見た媚娘はこれまで蕭薔が正気を失ったふりをしていただけだったと気づく。

蕭薔は「二人を道連れにしてやる」と言って燭台を倒し、火が燃え広がる。

蕭薔はあの世で待っていると言って火にまかれた。

逃げ場のない媚娘と徐慧。

媚娘の上から物が落ちてきそうになりとっさにかばう徐慧。

「死なせないわ。

 陛下があなたを忘れられなくなるもの

 まだ勝負はついていない」

そこへようやく助けが来た。

 

 政務中、筆が折れる李世民

そこへ媚娘と徐慧が火事に巻き込まれたとの知らせが入る。

徐慧に付き添う世民は侍医たちに完治させるよう命じる。

そして徐慧を賢妃に封じると告げた。

 

 莫氏は甘露殿の司礼監からの話で陛下は魏王を冊立したいが慈悲心に欠けていて兄弟に何をするかわからないことを不安に思っているとの情報を得る。

 

 魏王は李世民から多くの褒美が贈られてきた意味を測りかねていた。

 

 李牧を訪ねた楊青玄は媚娘が駆け落ちに応じたのは李世民のためだと明かすが、李牧は信じない。

李牧は楊青玄から媚娘と李世民二人で乗り越えてきた苦難の年月を知らないと言われる。

 媚娘は、自分を助けてくれた徐慧に感謝するとともに謀反の件で徐慧を疑っていたと謝る。

 

李牧は媚娘の荷物を調べる。

箱の中に大切にしまわれてあるしおれた菊の花一輪を見つける。

楊青玄の言葉通り媚娘の李世民への想いを知り泣く李牧。

 

 魏王は李世民に「括地志」を献上。

そして皇太子冊立の話を切り出し、皇太子に自薦した。

また李世民の懸念を解決する方法があると語り始める。

 

~我的感想~

 蕭薔の復讐の中身が媚娘と徐慧を道連れに死ぬことだったとは‥。

最初に仕掛けた船の底に穴をあける罠は、悪事を重ね続けている徐慧に先回りされあっさり見抜かれますが、これまでと違うのは自分を犠牲にする最終手段を用意していたこと。

わがままだけど愛らしい所もあった蕭薔をここまで追い込んだ徐慧、文娘を殺害したことも含め忌々しいです。

徐慧の本当の気持ちなど誰にもわからないので、外観上命がけで媚娘を助けたことでまた位が上がり、媚娘の徐慧に対する疑いも晴れるというやりきれない展開に。

 

 楊青玄の媚娘が李牧と逃げるのは陛下の為という話を聞いただけでは信じなかった李牧ですが、媚娘の荷物の中にあった菊の花を見てその話が本当だと思い知ることになり

、そんなはずはないと自分をだますこともできなくなってしまいました。

 李牧の長くて辛い生活の支えが媚娘への思いでやっと再会できたのにその媚娘が想っているのは両親を惨殺した李世民って残酷すぎる脚本。

 間違っても手を上げたりすることなく大切にしてくれるであろう安心できる李牧の方を好きにならないのは媚娘らしいということでもないのかな、いつの時代でもあるある話ですね。

 

 とうとうしびれを切らして魏王が皇太子になるべく行動を始めますが自薦という愚策としか思えない策に打ってでました。

これまでそれなりに狡猾なやり方で立ち回ってきた魏王が焦りから淑妃の罠にはまりそうで魏王の自滅が待ちきれない自分がいます。